拝啓 朝田淳弥くん

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拝啓 朝田淳弥くん













梅のつぼみもそろそろふくらみ始め、
春の足音も聞こえてきます。



















あの春の日からもうすぐ1年が経とうとしていますね。














淳弥くんはいかがお過ごしでしょうか。






私はまだ、貴方の事を忘れられそうにありません。
















貴方の卒業式の日、私は大阪のその場所に居ることができず、1人自宅で涙を流しました。








とても悔しかった。









当時、ジャニーズWESTのデビュー後から「焼け野原」だの「個人戦」だの言われた関西ジャニーズJr.に新時代の息吹として3つのグループができました。
















でも、貴方はその3つのどれにも
入ることが出来なかった。

















私は貴方の魅力はもっと多くの人に知ってもらうべきだと思っていたし、貴方にも貴方が大切にしているの周りの人にも幸せになってほしいと願っていました。





そんな貴方の仲間の多くはグループに加入。





ぽつん、と取り残されてしまいました。














グループ加入が全てではないけれど、それが、その事実がどれほど大きな影響を与えるのか。















「グループ」

という大きな壁を超えることのできなかった8人の姿を見てきたから、痛いほど分かったんです。














まだまだ、ジャニーズとしての夢を追い続けてほしかった。





貴方の歌で、ダンスで、へたくそな日本語で、
目がなくなるその笑顔で、

もっともっと幸せを届けてほしかった。


















けれど、それが届く訳もなく。







貴方は表舞台から姿を消しました。





















それから半年後。





私は貴方の夢を、貴方の仲間に託して


貴方が大切にしていた残りの仲間を応援するようになりました。








それくらいの気持ちだったのか、と言われてしまえばそれまでですが

私の気持ちなんて誰にも分からないでしょう。









私は小学生くらいの幼い頃から

非現実的なステージに立って 凡人とは違う輝きをまとうジャニーズが好きで、

その中でも家族のような存在でありながら刺激し合って高め合う「関西ジャニーズJr.」が好きで、









だから貴方が居なくなったところで

魅力的な人は沢山いるから

別に もう平気なの。










そう自分に言い聞かせながら

貴方と見ていた夢を勝手に託した仲間に

会いに行っては 貴方の姿を必死にかき消しました。












そうして月日は流れ














2020年 1月11日。














関西ジャニーズJr.初 京セラドーム公演

初日を迎えました。














遠征組の私は

緊張と楽しみと高揚で夜行バスの中でソワソワして眠りにつけずにいました。













そんな時。














朝田淳弥が俳優事務所に入所したのでは 」
















というツイートを発見しました。





貴方が「 あっ、朝田淳弥でーす 」




と言っているInstagramのストーリーと共に。

















正直驚きました。


前から、演技のお仕事がしたいと言っていたけど

東京の企業に就職したって噂が出ていたから。


不意をつかれた気がしました。
















貴方は、最後に見た時と変わらない笑顔でした。















嬉しかった。

夜行バスの中で、静かに涙を流しました。







もう私の中で、貴方の「最新」はあの時で止まっていて

もう一生更新されないと思っていたから。







嬉しくて嬉しくて。

なんとなく京セラドームの遠征に連れてきていた貴方の写真を抱きしめました。















一緒に来ていた友達に早口でツラツラ喋ったら苦笑いされちゃったけどね。

















京セラドームの初日公演は、

うーん…

なんて言えばいいのか分からないけど、

グループに所属している子のファンは楽しかった公演だったのかな、と。

無所属の子の出番なんて数えられる程度で

貴方が居たら また違った思いを感じていたんだろうな。

そう思いました。













でも、関西ジャニーズJr.の現在の力を見せつけられたような気がして

幸せな空間だったことは確かです。












私なんて

Lilかんさいの登場から感極まって何故か親目線になって泣いちゃって、

もう君以外愛せないの末澤くんと和也の握手で涙腺崩壊して、

そのすぐ後にBrotherのイントロが流れて紫耀と廉で歌ってた頃がフラッシュバックして泣き崩れて、



涙が引っ込んだ頃にMy Dreams歌うもんだからまた色々思い出しちゃって。


追い討ちをかけるように拓哉くんが「Funkyでかっこいいお兄ちゃんたち」って核心つくからいよいよ立てなくなっちゃって。



なんかもう情緒不安定だったんだけど。















でもね、

ごめんね。





「なんで淳弥いないの」

ってさ、そんなこと言いながら泣いちゃった。














言っちゃいけないんだ、そういうこと。

誰の得にもならないから。

貴方はまた違う場所で花を咲かせる準備をしたんだから。
















でも、やっぱりそこに居てほしかった。

1年前には涙を流して歌っていたあの曲を、
今度はみんなと一緒に前を向いて歌っていてほしかった。

そう思ったのも事実なんです。
















悔しいなあ。




私、貴方がもう居なくても平気だったのに。




全然だめみたい。















なにわ男子もAぇ!groupもLilかんさいも
グループに加入していない関ジュの子も

みんなみんな頑張って
確実に力付けてて、

魅力しかない人たちの集まりなのに。

みんなみんな大好きでたまらないのに。



悔しい。



今でもそこに貴方の姿を思い描いてしまう。


















貴方にどれほど心を持っていかれていたのか、

貴方の居ない 大きな京セラドームで気づきました。

















本当は貴方が京セラドームに立つ姿を見て

「ああ、やっぱり好きだな」って思いたかった。

これが正直なところです。















そしてまた日は経ち、















2月14日。







逆バレンタインとでも言うかの如く

貴方がTwitterInstagramを開設しました。







たくさんの人にフォローされて

いいねやコメントがいっぱいの投稿に、

嬉しさと誇りと

ほんの少しの寂しさを感じました。







これから演技の道で生きていく

俳優・朝田淳弥

を現実だと教えられたような気がしました。


















貴方は 一度表舞台に立つ身として間違ってしまったことをしてしまったけど

人一倍 応援してくれる人を大切にする人だから、

これからも周りに愛されて成長していくんだろうなと思います。


















私はそれを見守っていくのかな。

















気持ちに区切りをつけて

俳優の貴方を応援できるかは不安だけど、





貴方がそこで花を咲かせるんだと種を蒔いたからには

芽を出し 花を咲かせるその日まで、





貴方のことを応援していきたいです。























もうすぐ、あの日から1年が経ちます。










まだまだステージに貴方の姿を見てしまうけど

あと1年くらいは許してくれないかな。



嘘。



きっと忘れられないと思う。











でも、無理に上書き保存しようとするのはやめます。











新しい「俳優」としての貴方を

また1から好きになっていきます。


















想像以上に長くなってしまいましたね。
ごめんなさい。







まだまだ寒い日が続きますので


お身体を大切にしてください。







ますますのご活躍をお祈りしています。













敬具







もえ


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